三国志人物列伝:暴君・孫晧と彼を生んだもの

 ちょっとしたプチリクがあったので、敢えてこの人物について正史『三国志』からまとめてみます。皇帝の事績となると、国家全体の年表になりがちになってしまうので、極力個人の関わる部分のみを、できるだけ文章量が少なくなるように抽出しています。 孫晧(字は元宗)は孫権の孫で、孫和の長男。三国時代の呉における最後の皇帝である。   皇帝即位  時の皇帝・孫休が即位すると、孫晧は烏程侯に封ぜられ、任地 […]

歴史と現代の交差点:戦後から現代日本へ② 財閥解体から高度経済成長へ

半端に終わった財閥解体  日本の民主化政策としての財閥解体は結果として骨抜きに終わりました。しかし、戦前の財閥がそのまま残ったというわけでもなかったのです。  まず、子会社の株を所有して支配を行う持株会社の解体が行われました。同時に財閥一族の企業支配からの排除も行われたため、初期の民主化政策のうちに、財閥の要の解体は実際に進行していたのです。  しかし、財閥傘下にあった各企業はそのまま残ってしまい […]

歴史と現代の交差点:戦後から現代日本へ① 民主化政策の頓挫

教科書教育の刷り込みを疑う  従来、日本の学校教育では、アメリカによる占領政策で民主化が進み、日本国憲法制定、財閥解体や農地改革などによって、戦前の日本とは別の国として(より良く)生まれ変わったような論調での教育が行われています。  しかし、実際に現代を生きている人が改めて振り返ると、今の現実とあまりにかみ合っていないと思える出来事も多いのではないでしょうか。そもそも、元々敵国であったアメリカが、 […]

歴史と現代の交差点:糟糠の妻は堂より下さず

歴史上の人物や出来事を現代に結びつけて考えてみるコーナー。 第1回のテーマは「糟糠の妻」。 「糟糠の妻」の故事  この言葉はもともと故事成語です。時代は紀元前1世紀、中国の後漢王朝初期。後漢の成立に関連する内容について、過去の歴史雑記で少し書いているので気になる方はそちらも。要は暴政を行う新王朝に対する反乱軍に参加したものの、その反乱軍が樹立した王朝も支離滅裂だったために結果的に独立することになっ […]

東洋史戦争目録:城濮の戦い

東洋史においてインパクトの強い戦争を取り上げていくコーナー。 第1回は春秋時代に起きた城濮じょうぼくの戦いです。 時代背景についてはこちらを参照。 ▲当時の勢力図。ただし呉越はこの記事の年代にはまだ台頭していない。楚王も当時は荘王の祖父・成王。 盟主不在の中華諸侯  紀元前637年、晋の公子・重耳ちょうじは秦の穆ぼく公の後援を受けて帰国。晋候に即位しました(文公)。その後、重耳は周王室の内乱を鎮め […]

東洋史概説:春秋~覇者の時代

歴史における新テーマの記事を投稿しようと思ったのですが、 前置きの時代背景に関する解説が長くなりすぎたたため別記事としました。 末尾ではおすすめ図書も紹介しています。 春秋時代とは  中国の春秋時代がどのような時代であるかについて、解説していきます。春秋時代とは東周期前半のことを指し、周の平王の東遷から晋の分割までを大まかな範囲とする。といっても分からない人が多いと思います。そこで、もっとさかのぼ […]

三国志の人物名に2文字が多いワケ

 三国志の人物として、一般の人が思い浮かべる名前としては、まず劉備、関羽、張飛や曹操、孫権などがいるのではないかと思います。その他の人物たちの名前を思い浮かべても、彼らのほとんどが姓が1文字、名が1文字の2字となっています。何故でしょうか。   2字名の普及事情  現代中国人には毛沢東や蒋介石など、姓が1文字でも名が2文字の人物が多々登場します。では、これらは時代が進んでからの名前の付け […]

三国志マイナー人物事典:劉繇(劉ヨウ)

 歴史記事第一号はマイナー人物に焦点をあてるコーナーでお送りします。三国志演義ではザコの1人として扱われ,比較的正史寄りの漫画・蒼天航路でも情けない扱いをされた劉繇。彼について弁護(という言い方もへんだけど)してみたいと思います。 劉 繇(りゅう よう)字:正礼 156~197年  後漢末期の人物。漢の皇族で,青州黄巾軍と戦って敗死した兗州刺史・劉岱の弟。若いころ,盗賊にとらわれた叔父を自ら救出し […]