【プレイレビュー】幻想水滸伝 STAR LEAP(スターリープ)

レビュー

投稿日 2026年8月14日 最終更新日 2026年8月14日


 リリースから1週間、初期実装分のストーリーを完走したのでプレイ感についてまとめます。

ゲーム概要

幻想水滸伝シリーズの最新作

 まずは本作の位置づけから。同名RPGシリーズの最新作であり、また初のモバイル(スマホゲーム)作品となります。

 タイトルに水滸伝の名を冠している通り、シリーズではそれぞれ108の仲間を集めつつ冒険する、ファンタジー風の歴史を題材としたRPG作品です。特に初代作品にはタイトルのモチーフとなった中国古典「水滸伝」を意識したと思われるエピソードが散見されます。

シリーズ中の本作の位置づけ

 本作は過去のシリーズ本編と同じ世界を舞台にしており、その中での外伝的な要素を取り入れつつ、新たなストーリーが描かれています。集う108星の仲間も新規です(一部、時空を超越した旧作キャラも混じっていますが)。その中で過去作の舞台を旅することになります。

 例えば第1章は初代「幻想水滸伝」の前日譚のような位置づけで、オデッサ・シルバーバーグ率いる解放軍の結成秘話などが描かれます(そこに本作の主人公たちが少し割り込む)。原作の重要キャラもたくさん登場します(原作主人公サイドの話ではないためそちらは薄いですが)。

 第2章は「幻想水滸伝Ⅴ」の後日譚…というには原作要素がかなり薄いですが、その舞台であったファレナ女王国で描かれるオリジナルストーリーとなります。ただしごく一部ですが原作キャラも登場しますし、登場人物の台詞や図書館の書籍などでⅤに関する話も出てきます。

 第3章はまだ実装箇所が「0話」のみとなっているため、今後どのような物語が繰り広げられるかは不明。これから先もⅡ~Ⅳなどの過去作品の舞台が登場するかも?

ゲーム本編

ストーリーはスタミナ無し

 メインストーリーは買い切りのRPGのような形でどんどん進められ、ボスで詰まったりしない限りは自由に進められます。スタミナなどはありません。

 進行もオート移動があるなどのスマホゲーらしい要素はありますが、基本的には幻水らしい古典的なRPGの雰囲気となっています。

 物語には好みがあると思いますが(特に強火のファンにとってはこういった外伝的ストーリーで賛否両論が出やすいでしょう)、ゆるいシリーズファンの私としてはそれなりに楽しめました。

街とフィールドとダンジョン


▲各町にはショップやアイテム、観光スポットなどが配置されています。この辺も古き良きRPGリスペクトって感じですが、強いて言えば話しかけられるNPCは少ない。
※余談。荷物などに阻まれて通れない場所は、夜になると通れたりします。気づくまでがとても長かった。

 ちなみに本作のグラフィックはドット絵のような絵柄から画質の良い立ち絵イラストまで、場面場面で使い分けられています。


▲古風なフィールドマップが存在すること自体がもう古き良きJRPGみを感じてしまう。最近は疑似オープンワールド(NPCが住んでいる世界というわけではない、広いフィールドだけがあるタイプ)が主流といって差し支えないですからね。


▲ダンジョンも健在。余談ですがストーリーでダンジョンに行く際、あえて連戦のうちに負ける編成にすると、オート移動で経験値を稼ぎつつ進み、また最初に戻るという楽な経験値稼ぎ法があります。ストーリーを進めるメリットは大きいのであまり長くは使えませんが。

戦闘は弱点重視のコマンドバトル


 戦闘はオーソドックスなコマンド選択式ですが、キャラクターや敵ごとに武器属性と五行属性と呼ばれる2種類の属性が付与されています。武器属性は剣、闘、智(つまり斬撃と打撃と魔法)。五行属性は火、水、雷、土、風という、一般的な方の属性です(五行なのに木火土金水ではないのか)。

 敵の弱点を突くと弱点アイコンの横の数値が減少し、0になるとアンバランス状態になり一時的に行動不能&被ダメージアップとなります。2種類の属性が両方0になるとノックダウンとなりさらに効果上昇します。要はブレイクですね。個人的には複数弱点を突くシステムがオクトラに若干似ているとは思いましたが、細かいところがいろいろ異なります。

 すべてのユニットに属性が2種類あるうえに、一度の戦闘で同時に出現する敵の属性が統一されていることはめったにないため、弱点を突くための編成とローテーションが複雑になっています。

 また一部の技には使用回数があり(多くても5回くらい)、あるキャラが持つ特定属性の技が回数制限付きしかないという場合もあるため、キャラの属性ステータスだけ合わせれば良いというわけでもありません。

 格上の雑魚ステージとの戦闘シーンを2つ載せておきます。戦力数値は全くあてにならないんですけど(大幅に上回っていても絶対無理な場合もある)、1つ目は推奨未満でも勝てています。一方2つ目は戦力に対して敵が異様に強く感じられます。これでもマシな方ですけどね。

 余談。幻想水滸伝Ⅰ主人公の味方を死なせるスキル、蘇生パッシブを覚えたジーンを編成しておくとそのまま蘇生させられます。

戦争イベント


▲幻水に欠かせない戦争イベントも存在します。今回はリアルタイム方式。現状、難易度は超簡単なのでフレーバーのようなものではあります。

拠点システム

 かなり簡素とはいえ、幻水ならではの拠点システムも存在します。108星の仲間たちがショップなどの施設を担当するアレです。

 どちらかというとフレーバー的なもので、コンテンツ内容自体はスマホゲームならではのものという印象。ただこういう雰囲気作りは大事だと思います。

ソシャゲ的成分について

ガチャ

 キャラクターを引くためのガチャは存在します。ピックアップもありますが最近流行りのホヨバ式ではなく、日本古来の闇鍋式の方です。すり抜けキャラを途中で引きつつPUを狙う感じですね。完全天井が200連なのも日本式。

 課金して回すなら特定のキャラを狙うための金額がかなり厳しいとは思いますが、戦力向上という意味では、すり抜けキャラも普通に重宝するので、無課金微課金にとってはこっちのほうがマシかも。

戦闘コンテンツ

 スタミナを消費する素材獲得ステージ、全属性/各属性に分かれた塔ステージ、1日5回戦う対人戦もどきのような自動戦闘コンテンツといった、国産ソシャゲらしいコンテンツがズラっとならんでいます。もはや細かい説明は不要でしょう。戦力を満たして編成を整えて挑むしかない。

生産系コンテンツ

 時間経過で回復する回数を消費し、伐採や採掘などでアイテムを入手。拠点コンテンツとして存在しています。素材は武器や防具の材料となったり、食事によるキャラクターとの絆アップに用いたりします。

プレイした感想

長所

古風なRPGを可能な限り再現している

 幻想水滸伝というIPの特徴を生かし、原作の雰囲気やシステムを令和のスマホゲームの範囲内とはいえしっかり再現しています。そういうのが好きな人にはポイントが高いと思います。

 逆に令和のRPGならではの美麗なグラフィックや演出、オシャレなストーリーにわかりやすいシステムを求めている人には合わないかも。

 ことストーリー部分に関しては古き良き買い切りRPGのような気持ちで遊べると思います。

幻想水滸伝のストーリーが見れる

 ファンにとってはやはり幻水の物語が読めるのがご褒美になる場合も多いのではないでしょうか。過去作の世界の別のお話が見れるのもポイント高め。前述の通り好みが分かれる場面はあるかもしれませんが。

配布キャラがおそらく108人かそれ以上

 本作のメインストーリー中での108星は「仲間になる」タイミングで手持ちに加入します。なので多分配布キャラが108人います。なんというかソシャゲの常識を打ち破ってると思います。

 ただし、ストーリーの進行によっての加入のため、当然ながら現状はまだ半分にも満たない数です。というか108人揃ったら完結が近いってことだと思うんですけど、匙加減がきになる。

死にキャラが生まれにくい

 キャラごとに2種類の属性を持ち、しかもアタッカーのみでなくタンクやヒーラー、サポーターのキャラもいるし、各キャラごとに特徴のあるパッシブスキルを所持しているので、ステージによって異なるキャラが採用される割合が非常に高い。キャラ数が多いなりの調整になっています。多くのキャラに使い道を与えることができます。

コマンドバトルは割と楽しめる

 編成や弱点属性攻撃、タンクやヒーラーなどのロール管理など、手動で行う戦闘にはRPGらしい楽しみが盛り込まれています。あと勝率は減りますがオートも一応あるし、スタミナ消費ステージにはスキップもあるのでソシャゲ的な部分も回収されています。

課金圧は今のところ低い

 国産ソシャゲには無課金の人権が完全に奪われ、ストーリーすら読めないものも多くありますが、本作は努力すれば無課金でもクリアできるバランスです。ガチャはある程度無料石で回したいですけどね。

 今のところギルドやランキングによる競争コンテンツは実装されていないので(一応戦力ランキングはあるがあんなものは酔狂でしかないでしょう)、課金圧自体は低いと思います。

レベル上げはスタミナ無しでもできる

 フィールドやダンジョンのモンスターでレベル上げが可能です。ソシャゲではなかなか珍しいシステムなのでは?

欠点

「令和のRPG」を求める人には向かない

 美麗なグラフィック、スタイリッシュな戦闘、芸術的なストーリー、お手軽なシステム…。そういった近年のRPGのトレンドからは大いに逸脱した作品です。逆張りといって良いレベルです。

 私のように、令和のRPGはプレイする気すら起きない人種には刺さるかもしれませんが、今の時代のRPGを求める人は一瞬でUターンするレベルだと思います。 

シビアすぎる戦闘コンテンツ

 主にソシャゲ的ステージの方に良くある話ですが(ストーリーの一部ボスも結構ヤバ目ではあるけど)、あまりに理不尽すぎる敵がいます。

 戦力数値を満たした程度だと、弱点を突ける編成ですら圧倒的な力に押し切られます。高い攻撃力、速すぎる行動速度(下手したら10回くらい連続で行動したり)、範囲攻撃などシンプルに数字の暴力です。1体当たりの行動回数は敵の方がプレイヤーの10倍以上あるのでは? と思わされる時も。

 そういうのを工夫で何とかするのがRPGの醍醐味だと思うのですが、ブレイクさせても素早すぎてすぐ復帰したり、そもそもこちらの行動を待たずに好き放題やられたりするのが致命的です。

 せめて戦力数値不足ならわかるんですが、一部の敵など1万くらい上回っていても異常に強いですね。幻影コンテンツの獣人たち、本当にどうなってるんだ。他ステージは1個上すらクリアできたりしているのに一番弱いステージすら猛威すぎた。

 ちなみにそういうステージで戦力を満たした状態で敗北時に出てくるアドバイスは「ガチャを回そう」で煽られてる感がありました。

 武器防具、技、その他もろもろをさらに強化して、殴られても平気なところまで持っていくべきという話なのでしょうが、ちょっとバランス調整が雑だなとは思います。

 一生連続攻撃してくる敵に明確に対処する方法は「物理護り/魔法護りのキャラを配置し、敵の攻撃が1桁ダメージ程度になるまで防御力をガン積みする」以外にないと思われます。
※なお範囲攻撃は護れない

属性と技回数の縛りが厳しい

 ユニットごとの2種類の属性、そして同じステージの敵ごとに違う設定はやはり、編成や戦闘に煩雑さを生み出しています。大体のゲームが「〇属性推奨」程度で済むのに対して、同じステージに弱点と耐性が両方いるのが当たり前です。

 それだけならまだしも、あるキャラの片方の属性が弱点で、もう片方が耐性なんて組み合わせも多いので、「〇属性のステージには□属性編成を作って保存して使いまわす」みたいなのが結局通用しません。ステージごとに毎回組みなおしています。

 さすがに敵の弱点を全部確認して手動で調べて組むのを1戦1戦繰り返すのは面倒すぎるので、おすすめ編成を設定してから手動でいじっています。編成保存枠が複数あっても「対〇〇編成」みたいなのが組めないので全く使えない。

 また、ステージによっては回復スキルの回数制限がシビアすぎることに。何しろ回復って大体2~3回しか撃てないので。守り勝つ戦いというのは限りなく難しいでしょう。

 どうやらこのゲームの防御力は攻撃力と引き算またはそれに近い関係性のようで、防御が高ければ敵の攻撃が3桁から1桁に減るみたいな感じになっています。なので防御力を盛れってことなんでしょうね。あと前述の通りタンクを活用するとか。
※ただし範囲攻撃はマジでこちらが戦力過多じゃないときつそう。

 せっかく工夫のし甲斐がある戦闘システムなのに、敵がこっちの行動お構いなしに無双してるだけのステージがちらほらあるのは本当に惜しい。

やることが錯綜しすぎる

 戦闘コンテンツだけでもスタミナ消費だけでなく様々に存在し、回数を漏らさないようにする必要があります。さらに生産(採取)コンテンツの回数もあったり何やかんや。

 そして採取依頼も武器・防具強化から絆アップなど用途が多すぎてややこしい。キャラ強化要素もいろいろありすぎる。

 ゲームが充実しているという見方もできますが、理解するまで、そして忘れずにすべて対応できるようになるまでに時間がかかると思います。

ボトルネックが多すぎる

 レベル上限、装備強化、スキル指南、技強化、装飾品など様々なキャラ強化要素がすべて頭打ちとなり、1つの編成すら満足に整うのは遠い未来になりそう。それが3武器属性×五行属性の弱点にそれぞれ対応していく必要があるので、「編成が整った」と思えるまでの期間はかなり長く見る必要があります。それまでは妥協編成で勝つための工夫をしろという話ではあるんでしょうけどね。

 また絆上げに必要な食材については採取回数が武器防具強化とブッキングしたり、入手方法が交易所のみなのに、商品が更新されたときに対応する品が出品されるかが運でしかなく、下手したら1週間かそれ以上またされることになったりします。キャラや属性の多さも相まって、収拾がつかない状態になりやすい。

戦争システムやUIがかなり雑

 戦争はRTS方式でユニットが動き、敵と味方が接触したら戦闘が始まるのですが、戦闘終了後にすれ違う形で大きく移動してしまうため、移動先でまた接触があると一切の操作を受け付けないまま次の戦闘が始まります。

 そうこうしているうちに他でも接触が起き…という感じで下手したら10連戦くらいこちらの操作を受け付けずに進んでしまう。難易度が緩いからどうでもいいといえばいいのですが、雑に感じます。

 またユニットの右上に表示される兵科がその部隊の兵科ではなく、弱点兵科を表示しています。敵の兵科自体を知るために「〇〇が弱点の兵科は□□だったな…」って逆算させられます。こちらのユニットとの相性を考える際に逆算させられるのが手間すぎます。相性表とか表示するんだったらシンプルにその部隊の兵科を見せてほしい。

総括

 古風なRPGを再現したスマホゲームとしては非常に頑張っている方だと思います

 ただでさえ国産ソシャゲってもう一部の強すぎるIP以外は完全にオワコンだと思っているのですが、そんな中で可能な限り努力して面白くしようという工夫は感じられました。ストーリーも戦闘も楽しめたのは確か。

 ただし、やはり「ソシャゲ」的部分に関してはどの作品にも共通しがちな欠点は目立ちます。コンテンツが力の暴力になりがちなのもそうだし、欲しいキャラをピンポイントで狙おうとしたときの必要金額も尋常じゃないでしょう。

 面白い部分は無課金でも遊べるので、古き良きRPG、あるいは幻想水滸伝そのものに触れたいと思うなら、まずはダウンロードして無課金で遊んでみるのは悪くないと思います。競争系のコンテンツが来ない限りはゆっくり遊べるバランスだと思うので、私もひとまずプレイ継続してみようと思います。

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