雑記:時間効率で物事を考える

投稿日 2022年1月21日 最終更新日 2022年1月21日

 今回は、時間の使い方とその効率についての、私の基本的な考え方をまとめます。基本的には金銭効率をベースとした話になってしまうので、それに当てはまらないモノについても触れています。


もくじ
1.通勤時間は機会損失
2.ゲームでの時間効率
3.餅は餅屋
4.時間効率で測れないもの
5.自己時間の価値を上げる
6.人的資本の限界

1.通勤時間は機会損失
 会社員やアルバイトなどの被雇用者として働く場合、地味にバカにならないのが通勤時間。私はこれこそ社会人にとっての最たる無駄な時間だと常々思っていて、以下のような考え方をしています。

例えば時給1000円の契約or派遣社員を例にすると…
時給:1000円
通勤:片道30分(0.5時間)
勤務時間:8時間+休憩1時間

家を出てから家に帰るまでの時間は
0.5×2+8+1=10(時間)

1日当たりの賃金は
1000×8=8000(円)

1時間あたりの実質賃金は
8000÷10=800(円)

 こんな風に、実際の勤務時間だけでなく、通勤や休憩、また仕事のための準備や待機の時間など、仕事を行うために使った時間すべてを時間効率で考えたとき、通勤時間は非常に大きなボリュームを占めることになります。なお、通勤中や休憩中でもできることがあるという人もいると思いますが、それは電車や食堂以外で行った方が明らかに効率的でしょう。

上記の例で、通勤時間が長い場合、短い場合について考えてみます。

●家からの通勤時間がゼロの場合
(テレワークや自営業など)
8000÷9=888.8…(円)

●家からの通勤時間が片道1時間半の場合
8000÷12=666.6…(円)

 当たり前の話ではありますが、このように実質時給が1割以上変わってきてしまいます。月給制の会社員の場合も、月収を日数で割れば1日当たりの給料が、さらにそれを勤務時間で割れば仕事そのものの時給換算が、さらに通勤時間等を加味して割れば実質時給が算出されるわけです。

 つまり何が言いたいかといえば、給料が良いからと家から遠い勤務先へ通ったり、家賃が安いからと職場から遠い場所に引っ越したりするのは本末転倒な場合があるということです。前者の場合は支障がない場合、勤務先の近くへ引っ越すというのが最適解になりそうですね。このように、常にトータルのプラスマイナスで物事を見ていくのが効率的。

 

 

2.ゲームでの時間効率
ちなみにこの考え方は、先日投稿したアラド金策の記事でも応用しています。

アラド戦記:金策警備比較

 ダンジョンそのもののプレイ時間だけでなく、アイテム処理や移動、キャラクターチェンジなどの時間も加味して考える必要があるということですね。さらにレイド金策(特にフィンドウォーが顕著)でも、攻略時間だけじゃなくて申請する攻撃隊を探している時間、入った後で全員が揃うまでの募集時間を考慮する必要があります。オズマレイドやシロコレイドハードでは、オークション時間などもプラスして考えることで本当の効率が導き出せますね。

 この考え方から私は、いつ立つかわからない、枠があるかどうかもわからない野良レイドを探すプレイを基本的には行っていません。主力4キャラを固定レイドに出しているから最低限の消化だけは担保できているという一面もありますが、残りのキャラもどの時間帯に始まるかわかっていて、リーダーとは顔見知りまたはフレンドで、募集枠が必ず存在する(申請漏れの可能性は自己責任なので許容)攻撃隊にのみスポットを当てて参加するようにしています。

 既存のレイドの方針や時間帯が変わったりしたら、やむを得ず通うのを止めたりとかもあります。今の私のオズマレイド消化は自前固定4周のほかにはフレンドが立てている野良、半固定レイドへの申請参加や、別のフレンドの固定レイドの枠が空いているときの参加のみにしています。それでもうまくいけば15周消化できていますし、できなくても下位キャラはもうしょうがないか、というノリです。

 行きつけのレイドを決めることは、リーダーや参加者と顔見知りになれたらプレイの楽しみも増えるという側面もあります。オンラインゲーム最大の楽しみの1つはチャットコミュニケーションだと思っているので、これが一切ないレイドを周回しようとはあまり思わないかもしれません。

 特に攻撃隊を探してる時間って本当にもったいないと思うんですよね。入ってからの待機時間ならまだインターネットを見たり生協のチラシを見繕ったり、よそ見して何かをすることができますが、募集が立つか立たないかを観察してる間って他の事ができませんからね。もちろん、できれば入った後の待機時間も少ないのが理想ですが。

 正直、30分とか1時間とかレイドチャンネルに居座って観察している暇があるなら、その時間だけ嵐の航路でも行って金策した方がマシだと思います。特にサブキャラのレイド消化であった場合、主要キャラでレイドに行った時のオークションでレイド素材を買うこともできるわけですからなおさらです。

 野良専門のプレイヤーの人が主要キャラで通うのに攻撃隊探しが必須という場合もあると思いますが、その場合も「大体この時間帯に立っていて申請ミスしなければちゃんと入れる」攻撃隊を見つけることが大切だと思います。固定とはいわなくても常連のレイドを確保しておくことは効率論だけじゃなくて、コミュニケーションを楽しめる可能性も生まれますからね。

 フレンド同士で臨時誘い合うとかであるならご随意にといったところですが。アントンレイド時代ならそういうの結構あったんですけどね。

 

 

3.時間効率で測れないもの
 なお、コミュニケーションをメリットに上げていることからも分かるように、何もかもを時間効率、金銭効率だけで考えろと言っているわけではありません。そもそもネトゲは娯楽という側面もありますが、対人関係というものはそれ自体が人生においても利害においても大切な要素であることは間違いないからです。これはリアルのお金や仕事の問題でも同じことです。

 効率だけ、金儲けだけを重視したお金持ちが孤独で不幸せな人生になってしまったという話も珍しいものではないそうです。その話でも分かるように、自分の求める人間関係を維持しつつも、その範囲外ではしっかり効率を忘れないで仕事や金策をするというのがバランスの良い立ち回りと言えます。友達は失ってからでは遅いですからね。

 例えばフレンドと遊んだら金銭効率が落ちるとか、ギルメンをまんべんなくレイドに参加させてあげたら高難易度に挑むのが難しくなるとかいう問題はありますが、私はその時は効率よりフレンドやギルメンを選んでいます

 ただし極端に人を待たせたり、その人にとって明らかに無理なダンジョンを養殖させられそうになったりした場合はケースバイケースですね。その相手との親密さにもよりますが、そもそもの人付き合い自体を考え直した方が良い場合もあります。

 それに対し、オンラインゲームでは完全にゲームマネーやアイテムだけを目当てとしたプレイを行うことが多いのも事実ですソロプレイの場合が大半なので、そういうときはこれまでにまとめた時間効率論を最大限に生かしてプレイすることをお勧めします

 また、人によっては金策プレイで野良PTや野良レイドが必須になることもあるでしょう。その場合は、他人に迷惑をかけない範囲で、上記の思考を生かしてPT募集を行ったり、申請する対象を選んだりするのがベターでしょう。

 

 あとは、いわゆる自己投資の場合も例外となります。将来的に役立つスキルを積み上げたり、人脈や仕事のツテを形成しようとしている段階では効率が低くて当たり前です。目先の利益を追いすぎないようにしましょう。それが後々生きてくる場合には、将来のための投資と考えることができます。オンラインゲームでいうと、キャラクター強化などがそれに当てはまりますかね。

 とりあえず言いたいことは、時間効率は非常に大切だけど、それはあくまで自分の望む人生に近づくためのツールに過ぎないということです。そこは履き違えないでおきましょう。

 

 

4.餅は餅屋
 時間効率を考えるときにトラップになりがちなのが、「自分でやればタダ」論です。例えば日曜大工(DIY)をすれば材料費だけで家具が作れるとか、引っ越しを自分でやれば費用が浮くとか、自分の時間を消費することでモノやサービスへの出費を抑える考え方です。

 この考え方の罠は2つあります。1つは本職に任せた方が質の高い仕事をしてもらえること。例えば家具を作ったけど引き出しの立て付けが悪くなってしまったり、自分で引っ越しをしたけど移動の際に家電を壊してしまったりするリスクが考えられます。

 そうなってしまう可能性は高くないかもしれませんが、実際に発生してしまうと材料費のわりに使いづらい家具を使う羽目になったり、壊れた家電を買い替える必要が出たりして結果的に出費を増やしただけ、という危険性があるわけです。自分の大切な時間や労力を使ったのに、損までしてしまっては目も当てられません。そこまでいかなくても、やはり本職よりは効率の悪い仕事になってしまうでしょう。

 2つ目は自分の時間価値を下げてしまう場合があることです。自分の得意ではない「仕事」に時間を費やすということは、自分の本職や得意分野と比べると効率が落ちるわけです。つまり本来ならば、その不得意な仕事を他人に任せてその時間だけ自分の本職や得意分野に時間を使った方が「自分の時間単価」を高く保つことができるというわけです。

 これに関しては、その仕事の時間単価そのものが安い場合も除外の対象になります。例えば弁護士にトイレ掃除をさせたり、医師に窓口業務をさせたりするのはその人の給料の無駄遣いにしかならないですよね。また、組織のリーダーが下部の仕事を行うというパターンも、その人のスペックや人生時間を無駄に使う場合がありえます。この話題については、前回の会議ログともつながります。

雑記:会議ログ「MOBAから始まる組織論」

 「そもそもカネがたりないからやってるんだ」という人もいるとは思いますが、そういう次元の話ではないということで。本当に目先のお金が絶対足りないとか、その仕事は絶対に必要なものであるならやむを得ないでしょうが、それ以前にそうならないためのマインドといえば良いでしょうか。

 

 もちろん、DIYなどであり得る話としてその行為そのものが楽しいから好きでやってるとか、そもそも自分のスキルを活かしているだけとか、これからそのスキルを高めたいとかなら問題ありませんが、自分の不得意なことを敢えてやってしまうのは効率論として落第である、という話です。

 資産(金や換金物に限らない)を増やすための投資、生活を維持するための消費、心の満足を得るための浪費は分けて考えましょうということです。人生においてはどれも必要というのは間違いのない事ですから。

 

 

5.自己時間の価値を上げる
 自己時間の消費による小銭稼ぎについては、一般人から資産家にのし上がった人々のマインドとしても、そんなことをやってる暇があったら自分の収入(給与でも事業でも投資でも良いから)を上げるための自己投資(これは時間消費も当てはまる)をやっておきましょうということになるようですね。別に収入を上げたいわけではないなら猶更、自分のための時間に使った方が有効活用できそうです。

 今の自分の実質時給が低いから小銭でも稼ぐんだという考えについても、成り上がった人から言えば「そんなこと言ってるからいつまでも貧乏人なんだ」ということらしいです。とはいってもいきなり年収ジャンプするのは難しいと思うので、無理のない範囲で調整しましょう

 この発想をベースに考えると、たとえば残業をしてお金を稼ぐんだとか、副業で時給制のアルバイトをするんだとかいう考え方も、今の人生そのものを切り売りしているにすぎないというデメリットがあります。それよりは今後の実質時給を上げられるような実績を上げたり、スキルを高めたりする方がベターなのではないか、ということですね。

 もちろん、がんばらない、稼がないでゆったり暮らす生活というのも幸福の1つの在り方だと思うので、上記のようなマインドは必須のものではありません。あくまで、無理に節約してしんどい思いをしたりかえって損をしたりするのは効率的じゃないよという話でした。

 

 

6.人的資本の限界
 あと、お金儲けに関して個人的に強く思うことが2つあって、お金を稼ぐためだけの勉強をした結果、もし人より稼げるようになっても、引き続き同等の勉強をし続けないとそのクオリティすら維持できなくなるタイプの仕事は好みじゃないなあと。スキルアップが将来の蓄積になり続ける仕事か、あるいは仕事そのものが楽しいと思える方法のどちらかが望ましいですよね。

 これを突き詰めると結局は、お金にお金を稼いできてもらうという投資を行わない限り、よっぽど才能や運、環境に恵まれていないとどこかで実質時給が頭打ちをするということでもあります。

 インデックス投資や不動産投資、配当金投資などを行って不労所得を得るのでなければ、自分の時間を切り売りするだけの収入しかないという事実そのものは(効率の違いはあれど)変わらないということですね。話がずいぶん脱線してしまったような気もしますが。


 お金儲けについて強く思うもう1つのことについては、話題が逸れること、文章量が増えすぎたことから別の記事でまとめようと思います。

まとめ
1.通勤時間は機会損失
⇒実質時給は勤務中以外の時間消費も考える。
⇒仕事に限らず「待ち時間」「移動時間」「準備時間」はロス。

2.ゲームでの時間効率
⇒ダンジョン内以外の作業時間も考慮する。
⇒無意味な待機時間は減らした方が効率良い。
⇒でもフレンドとの交流はプライスレス。

4.時間効率で測れないもの 
⇒金さえ稼げれば良いという話ではない。
 ⇒自分の生きたい人生を担保するための効率。

3.餅は餅屋
⇒任せられることはプロに依頼する。
⇒不得意な事をやる時間を減らして
 得意なことで効率の良い時間消費を。
⇒「自分でやればタダ」は効率的に見える反面、
 「時間を使って損をする」リスクもある。

5.自己時間の価値を上げる
⇒時間の切り売りでの小銭稼ぎは発展性がない。
⇒時給バイトよりは仕事単価を増やすみたいな。
⇒向上心を持たない自由もある。

6.人的資本の限界
⇒維持に労力がかかり続ける稼ぎ方には限界がある。
⇒結局は「金の生る木」が欲しくなる。

お金の話に関しては、下記の本などもすごく参考になります。