【スターオーシャン6】クリア後の感想

投稿日 2022年11月17日 最終更新日 2022年11月17日


 数日前に無事クリアしました。合計44時間弱のプレイ時間となりました。

 前半の感想は下記リンクより。今回はゲーム全体の感想と後半のストーリーについての感想を述べてみます。後半の部分は少しだけネタバレにならなくもないのでそこら辺はご注意ください。メインストーリーに関する致命的なバレはありませんけどね(スペースは空けておきます)。

【スターオーシャン6】ストーリー前半の感想

戦闘に関して
 VAを用いた高速戦闘は慣れるまで戸惑いましたが、アクション性抜群でなかなか良かったと思います。近年のRPGの戦闘はせっかくシステムを練っていてもそれをフル発揮するほどではなく単調になりがちだったり、アクション性ありといっても所詮は付け焼刃だったりしがちなものですが、SO6は単純に動かしていて楽しく感じられたかなと思います。

 レイモンドで乾坤一擲+ボルダークラッシュ(ガードレス振り)とかいうごり押しをすると最強すぎてゲームバランスが崩壊する問題などあるにはありますが、もともとSOには絶妙なバランスなど期待していないところがあるので問題なし。まあ、ごり押しばかりでも物足りないので、私は途中からマリエル操作に切り替えました。

 個人的にSOシリーズは美味しいB級グルメみたいなRPGだと思っているので、バランスが極端になるのもある意味個性。そういう人を選ぶようなところも加味して割と好き、という感じです。アイテムクリエイションを極めたらそれこそあっという間に敵が沈むんでしょうね、今回も。

 難点があるとすれば、ガードがVAと紐づいてしまっているため、純粋な防御目的で使うにはやや不便だったことかな。ガードでAP最大値を上げられる(逆にブラインドサイドが使えない相手にはこれをすべき)わけですが、これを狙う際にも結局浮き上がって敵の攻撃が当たらなくなったり、VAアタックを後から行うしかなかったりするのが蛇足というか。ゲージも無駄に減るし。

 あとは鳥です鳥。何なんですかあのボス。一部のキャラを除いてまともに攻撃する手段がほとんどないし、AIの味方キャラクターがほぼほぼ機能しないし。まあこれもSOらしいといえばらしいのか…?

 戦闘難易度に関しては、2や3と比べたらかなり簡単な方だったと思います。特に3の終盤なんて雑魚がいちいち高難易度ボスみたいに強かったりしましたが、そういうことはありませんでした。あの辺の敵は、やられる前にやらないと壊滅した記憶。

 6も初見の虫ボスでバタバタと死んでいく味方を見たときは、これがSOの洗礼かと思いましたけどね。ニーナ加入後は基本的に順当なバランスで遊ばせてもらったと思います。AIニーナの優秀さは異常。やっぱり鳥は擁護できませんが。

▲戦闘動画例。チャンネルでは他にもいろいろ貼ってます。

 

成長システムに関して
 SPによってスキルやステータスを振っていくシステムは可もなく不可もなしの順当なところ。ただし、レベルアップが頻繁なこと、振るものが膨大であることから、ゲームテンポ的にしばらく放置し勝ちにならざるを得ないのがネックだったか。そして何分もかけて振る。

 あとは戦闘の項目でも挙げた通り、一部スキルに依存したほうが極端に強くなったりするのでせっかくのリンクコンボが少し息してないきらいもあるのはもったいないのか? まあ、動かして楽しいから別に良いんですけどね。

 

ICについて
 アイテムクリエイションは、2や3と比べると少し淡泊に見えました。良くも悪くも分かりやすくなったといえるかな? ただし、合成で目当てのファクターを揃えるとかいうことになるとそれなりの手間が求められるという点はあるのでしょう。

 個人的には3のICで何か新しいものを作るたびにウェルチ達の掛け合いがあるのが面白かったので、ちょっと惜しい点はなくもない。


 というわけで、個人的には近年のRPGの中では大変楽しめた方のゲームだったと思います。まだ恒例の隠し(隠されてない)ダンジョンがありますけどね。高難易度もあるし。まあそれはゆっくりやりますか。

 以下はストーリーやキャラクターについて触れるので、まっさらな知識で遊びたい人はスルーでも良いかも。はっきりとした展開のネタバレはありませんが。うっかり見ないようにスペースを空けておきます。

 

 

 

 

 

 

 

宇宙編の感想
 アスター編がオーシディアス王国とヴァイル帝国を中心とした物語であったのに対し、宇宙編では銀河連邦、スコピアム、そして総統派スコピアムという3勢力を中心として物語が繰り広げられます。その三者のせめぎあいの争点として、レイモンドの母星であるベグアルドがクローズアップされる、といったところでしょうか。

 アスター編の内容はほぼほぼ中世王室歴史ファンタジーという形でしたが、宇宙編では大きく内容を転換し、機械生命体スコピアムを通して「平和的融合による理想郷を目指した『進化』を目指す従来のスコピアム」、「侵略的融合による半強制的な『進化』を推し進める総統派」、そして人工的、というとスコピアム的にやや語弊があるので言い換えると「作為的な『進化』を望まないその他の人々」という三者三様の動きが見られることになります。

 前半の感想でも触れましたが、スコピアムのあり方がストーリーの主題になってくると、一気に哲学的な雰囲気が強まってきます。この議題に正解はないでしょうが、「機械と融合してネットワークとつながる」という物理的現象に拒絶感を感じるのは不思議な事ではないと思います。

 現にストーリー中のキャラクターたちの反応もまちまちで、話が進むことでようやく一定の理解を深める(ただし自らが融合しようとは思わない)という着地点に落ち着きます。

 一方、世界中のあらゆる構成員の知見を閲覧できる「史上最強のビッグデータ」ともいえるスコピアムネットワークに、大きな魅力があるのも確か。さらに「電脳融合」をすることで、魂が肉体に依存しなくて済むようになる。もっと言えば、自己を電子的存在にすることができる? という感じ。

 こういった観点のみ考えるなら、スコピアマイズは魅力的な概念であるという考えにも理解を示せます。肉体に縛られないということは、何らかの物理的制約を持っていた人も、その能力をフルに発揮できるということにもつながりますし。であるがゆえに、宇宙全体でスコピアムとなった人々は猛烈な勢いで増加している、とのこと。

 スコピアム側の一員?であるDUMAの変化も見どころです。当初は必要最小限のこと以外話さなかったDUMAは、統制派の出現以後、ともすれば感情的になるくらいに饒舌になるくだりが見られます。そして次第にDUMAの行動指針そのものにも変化が現れ始めていく。

 レミントン討伐後にDUMAが自らの心境の変化を語るくだりや、そしてエンディング時のDUMAとのやり取りなんかも相当にグッときます。ここはネタバレ度高すぎなので割愛しますが。あとは、レイ編のみで加入のJJも、スコピアム目線での価値観を提示してくれます。人間の時の経歴に関しては曖昧なままでしたが、どこかで補完されるのだろうか?

 

キャラについての感想
 SO6の仲間キャラクターたちはそれぞれ個性的で、嫌みも無く性格の良いキャラクターばかりだったので、楽しくストーリーを閲覧できたと思います。もちろんある程度親密になるまでは山あり谷ありといったところですが、落ち着いた先ではね。

 特に面白かったのはミダスおじさん。彼は正式に仲間になるまではちょっと性格が悪そうに見えるところもありましたが、その本質が見えてからはそれも単なる悪意ではなかったことが分かります。とりあえず打ち解けてからのミダスの言動はいちいち面白くて飽きませんでした。声優さんの演技がまたピッタリはまっていて素晴らしい。是非PAを全て見ていただきたい。

 最初はレイに対してツンツンしていましたが段々と同志として心を開き、最終的にはツンデレ? っぽい感じに落ち着いた(男同士なのに)アベラルドも個性的。レイと甘党仲間であることを知るPAなど如何にも面白いです。


▲ちなみに私の初回エンディングではなぜかアベラルドルートになりました。

 奔放な家系に生まれたために、逆に真面目一徹、融通が利かない性格になるも環境がそれを貫徹させてくれず、結局は先祖同様の破天荒な行動をとることになるのがマリエル。ネコに関するPAではそうしたお堅いイメージが吹き飛ばされるのも面白い。

 他のメンバーであるレイ、レティシア、ニーナ、マルキア、エレナ、JJもそれぞれ本当に個性的(テオはレティシア篇限定らしいので深掘りできてませんが)。普段は極めて冷静で理知的なエレナでさえも、時々ぶっ壊れた行動をとったりするし、やっぱりPAは全部見るべきだと思います。