投稿日 2025年9月20日 最終更新日 2025年9月20日
ゲーム情報追跡目的で使用していたXアカウントでふとおすすめに出てきた、とあるポスト。
※Xになってから簡単に貼り付けられないようなので画像。
何故だかどうしてだかわからないが、気になってフォローしてしまい、ウィッシュリストにそのゲームは入っていた。そして数日後にはそれを購入していたのであった。
こういった作品がおすすめに出てくる要因の1つは、最近インディーゲームを中心にプレイし、そういった雑記的なポストを壁打ちのように投稿していたからなのはわかる。ただ現れたのは最近話題のSRPGの中の他作品ではなく「Dragon’s Chronicles~暗黒大魔王と北斗の剣~」通称「DC暗黒北斗」だったのだ。全く不思議なことだ。
…前置きはここまでにして、自作のボイスロイド実況動画を貼ってからレビューに移ろうと思う。答えはそこにあるからだ。
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プレイ実況動画
まずは第1話。ゲームの骨太具合だけを見たい人はスルー推奨。逆にこのゲームのストーリー…というかキャラクターの言動が如何にぶっとんでいるかを知るには最適な内容だ。まあ簡単に言えば動画シリーズ名がまさにそういう感じ。
攻略感を見たい場合は3:04~。そこまでは「この作品を見てたらこんなにふざけたくなってしまった」あらすじと引き続きのストーリーとそれに対するツッコミを映している。序章を除いた最初のマップからしっかり楽しませてくれる。
攻略は4:18~。1章終了後のフリーバトルでこれか?というくらい濃厚な素材を提供してくれている。そして逆にこれだけ論理的に攻略を進める価値があるゲームということ。胸焼けしそうになるくらい堪能させてくれる。
ゲームレビュー
こっちは文体変えます。やはり論理的にいくには解説口調が楽。
【前提】
FEは封印、蒼炎、暁、風花雪月。あと類似作品でティアリングサーガのプレイ歴があります。設定としての高難易度モードは特にやったことがなかった。本作のプレイはレビュー記載段階でベテラン難易度の2章外伝まで。まだまだ序盤ですが基本的な感覚は今後も変わらなそう?
【総評】
ゲーム性に全振りした、質量ともに充実の古典的SRPG。それにオマケでギャグ満載のストーリーがついている感じの作品。レガシー的な本格SRPGを堪能したいかどうかが購入の決め手になると思います。それに対してYesと答えるかNoと答えるかだけで本当に決まってしまいそうなレベル。ただしストーリーのノリを生理的に受け付けない人もいると思います。しかし、たった1500円で100時間超遊べるレベルのゲームってコスパおかしすぎませんかね。
【ゲームシステム】
ファイアーエムブレムの比較的初期の作品や「ティアリングサーガ」「ベルウィックサーガ」に近いとされる、正統派SRPGに追加で味付けがされたような作品。同時ターン制で敵味方が入り乱れて行動します。この同時ターン制への対処がまた面白い。どのタイミングで味方ユニットを動かすか、敵ユニットの行動をどのような形で待ち受けるか、などなど。
他にキャラクターごとの固有スキルが豊富で、盤面そのものを動かしてしまうスキルさえもあります。SRPGなのに「ゴリ押し」のような戦術が使えてしまう独特の面白味。ユニットに帰属しない「戦術」も使用可能。
同時ターン制の利用を含め、戦線を整えて守ったり押し上げたりするだけではない、合法的にズルをして攻略していく感覚が楽しめるという感じでしょうか。人によって攻略スタイルが全く異なるとかなんとか。多分ここを楽しめるかどうかも評価の分かれ目になるかも。
序盤からしっかりやり応えのあるマップで試行錯誤させてくれています(ベテラン難易度コンプ基準)。ただしSRPGに関してブランクまみれかつやり込み勢ではない私でもミッションコンプ状態で進めつつはあるので、難易度調整の絶妙さを感じなくもないです。今後どうなるかは知らない。
そして他にもモダン、トラディショナルという下位難易度があるので熟練者以外お断りということも決してありません。プレイしてないのでどの程度かはわかりませんが、上記の多種多様なシステムを生かしてプレイすることにやりがいを感じられそうなら、とりあえず体験版をプレイしてみてはいかがでしょうか。
【ストーリー】
ある意味最も人を選ぶかもしれない内容。要所要所で挟まれるギャグテイストのノリはシュール、メタ、パロディ、不謹慎、反社会といった感じで、これを笑いと捉えられる人にとってはゲームのオマケとして面白く感じられると思います。ともかく登場人物の多くが狂気に呑まれています。全部笑える人もいると思うけど、ダメな人は本当に駄目でしょうね。
そして「要所要所で挟まれるギャグ」と言いましたが実際のところ、ギャグの間にストーリーが挟まれるくらいの認識が正しいかも。空気中の窒素くらいの割合でおふざけ、残りがストーリーの本筋くらいに思っても大きくは間違ってないかも。ただし今のところは本筋だけ抽出したら、SRPGのストーリーとして違和感のないものとは言えそうです。つまり本筋と関係ないところでずっと遊んでる。
【ユーザビリティ】
古典的SRPGのリスペクトと考えれば大きな違和感はありません。ただ最近の便利なゲームに慣れていると不便さを感じそう。敵の行動範囲を表示固定させたりする機能や攻撃結果予測などはしっかりついているので、攻略に関しては個人的に著しく不便を感じてはいません。ただアイテム管理などは少々面倒とか、あとミッションクリア状況を後から振り返って確認しづらいのはあるかな。プレイのしやすさより情報の視認性のほうによりアナログさを感じるかも。
あと、類似のSRPG歴が皆無だとチュートリアルを見た程度ではわからないことが多くて苦労する可能性も。このジャンルにはある意味共通認識みたいな要素が多々あって、それについて、くどくどと説明されてはいない印象です。この点に関してはゲーム内マニュアルを読めばある程度は補強できるかな?
ステージ攻略中、各ターンの最初にセーブできたり、各ターン最初の状態に復元できる中断セーブ的なもの(再開してもデータは消えない)が存在するので、失敗した場合のリカバリーは楽なほうです。
ちょっとミスったらメニュー開いてコンティニューポチッでターンの最初に一瞬で戻る(ターン終了すると前に戻れなくなるので定期的にセーブしたほうが安全)。この手軽さでプレイを継続しやすい。ステージの最初からいちいちやり直す必要がないのはだいぶ楽に感じます。
【ビジュアル等】
良くも悪くもコストをかけていない感じですが、個人的には特に違和感はないかな。わざとやってるだろコレっていうものが散見される程度でしょうか。そういう点も含めておふざけを許容できるかどうかという点はありそうです。
解像度はそのままでは変更不可。F4で一応フルスクリーンにできるがボケる。簡易的なリサイズソフトには反応しない。「Lossless Scaling」は使えるらしいが1500円のゲームの快適性のために800円払うのか?という感じで結局元のサイズでプレイしています。
というわけで、散々人を選ぶと言われ続けている本作ですが、個人的にはかなり高評価しています。キャスリングによって敵との位置を入れ替えたり、ほんとインチキじみたムーブができるのが面白すぎます。
論理的にズルくプレイをすればしっかりハマってくれるこの感覚は、他のSRPGではなかなか経験できないものかもしれない。
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